パリつぶ

パリジェンヌたちのつぶやき

パリの地ビールと新しい恋の予感

f:id:bonjour-paris:20180731112110j:plainエマ

 

会社帰りのメトロの中で近所に住むミシェルと乗り合わせた。

おしゃべりしながら地上入口への階段を上がりながらミシェルが、

「日が長くなったわよね。ちょっとカフェでアペロしていかない?」と提案してくれたので、快く応じた。

夏が近づいていることを感じさせる陽気で、冷たいビールが飲みたいと思っていたら、ミシェルも同じことを考えていたらしく、

「パリの美味しい地ビールが飲める店がこの近くにあるのよ!」

 

テラス席に陣取り、早速ミシェルのお薦めパリジスのビールを注文する。

 

 

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bonjour-paris.jp

 

「この店、たまに一人で来てビールを飲むんだけど、よく男の人に声をかけられるの。それも、不思議なことにシングルだった時は全然だったのに、彼ができたら急によく誘われるようになったの、もちろん、焼きもちやきの彼がいるから、って断るんだけど」

「恋してきれいになったのよ」とありきたりなことを私が言うとミシェルが、「きっと私、以前は物欲しそうな顔をしていたんじゃないかと思うの。彼ができて気持ちに余裕ができたっていうか、それで逆に声をかけやすくなったのかな、なんて思うのよね」。

「私、物欲しそうな顔してるかしら?」とふと気になってミシェルに尋ねてみると、

「うーん、エマは、男なんてうんざり、しばらくは一人でいいわ、って雰囲気を醸し出しているかも」。

「それで誰も寄って来ないのね」と苦笑いすると、

「物欲しげにしているよりはいいわよ。それに出会いのチャンスって突然訪れるものだから」とミシェルが半ば励ましのように言った時に、

「エマ!」

と店の前を通りかかった男性に声をかけられる。去年別れた元カレの友人ジャンだった。誰とでも打ち解ける気さくなタイプで、確かバツイチだったはず。ミシェルになんと説明していいか分からず「昔の友達の友人のジャン」と紹介したところ、彼は表情一つ変えなかったので、私たちが別れたことは知っているようだ。

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ジャンに椅子を勧めると彼も同じビールを注文し、3人で話題の映画やヴァカンスの予定などのたわいもない話をする。

 

別れ際に「エマ、よかったら連絡してよ」とジャンがビールグラスのコースターにメルアドを書いて渡してくれた。少しドキドキしている私の気持ちを見透かしたようにミシェルがウィンクをした。