パリつぶ

パリジェンヌたちのつぶやき

ミモザの思い出とリキッドソープ

f:id:bonjour-paris:20180731112110j:plainエマ


 この時期になるとそろそろ会社やヨガ教室で、夏のヴァカンスの話題が増えて来る。シングルの身としては、正直、憂鬱だ。

 

去年の夏は彼と別れて同居を解消し、一人暮らしを始めたので、引越しに時間もお金をかかったし、やることが多くて気も紛れた。後は実家に少し帰ってのんびりした。

 

今年の夏はどこかに出かけたい。でもどこへ、誰と?仲のいい友人はみんな結婚していたり、彼氏がいたり・・。

 

通りがかった花屋でミモザの花が目に入り、別れた彼と一昨年、夏のヴァカンスにボルム・レ・ミモザという南仏の美しい村で過ごしたことを思い出す。夏にミモザの花は咲いておらず、今度はミモザのきれいな時期に来たいね、なんて話したっけ。別れた彼に未練はないけれど、夏のヴァカンス時期に一緒に過ごす相手がいないのはやっぱり寂しい。

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ヨガ教室で授業が終わって更衣室に戻ると、アンヌが「これ、さっきドラッグストアで買って来たの」とグラナドのチューブタイプのリキッドソープをバッグから取り出して見せてくれる。家ではポンプ式のものを使っているけど、持ち運びにはこれが便利よね。ヨガの後のシャワー以外にもヴァカンスに持って行けるし。カレンデュラオイルが入っているから、ビーチで焼いた肌の炎症を抑える効果もあるのよ。」

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ヴァカンスという言葉にちょっと胸がチクっとしたが、「このリキッドソープ、チューブのデザインもかわいいわね」と答えて、ごまかした。

 

ところが地下鉄駅までの帰り道にアンヌが「私、夫と別れた直後の夏のヴァカンスは一人旅をしたのよ。娘は母に預かってもらってね」と切り出した。やっぱり“チクっ”が顔に出ていたのかな?

アンヌは続けて「一人になりたくてね。でも、離婚するまではうまくいかなくなったのは全て夫のせい、と思い込んでいたけれど、旅先で非日常的な空間に自分を置いて自分自身を見つめ直してみたら、誰のせいでもない、誰が悪いわけでもなかったのかも、なんて思えるようになったのよ」。

「一人になって自分を冷静に見ることができたのね」。

「そう、それから旅先でちょっと素敵な男性にも出会ったのよ。ポストカードのやりとりを何回かして、それで終わっちゃったけれどね」。

 

自分を見つめ直すための一人旅なんてちょっとかっこいいし、シングルの今しか体験できないことかも。ひょっとしたら旅先で新しい出会いもあるかもしれないなんて考えると、ちょっとワクワクした。