パリつぶ

パリジェンヌたちのつぶやき

彼と別れて独りになったヴァカンス エマの場合

f:id:bonjour-paris:20180731112110j:plainエマ

アラサー、独身、恋人募集中。雑誌編集部の事務職。

 

 

1年とちょっとの間一緒に住んでいた彼との愛が終わったので、アパルトマンを探して引っ越すことに。元々彼が住んでいたところに私が転がり込んだので、私が出て行くのはごく自然な成り行きだ。

夏前は部屋探しが難しいと言われたけれど、何とかヴァカンス前にほぼ希望条件にあう部屋が見つかり、ヴァカンス中に引っ越すことができた。

別れた彼と同じ屋根の下に住んでいるのは、あまりいい気分じゃないので、部屋が見つかったときには本当にホッとした。小さな喧嘩が続いて、お互い合わないと気づいて、修羅場もなく、自然に愛が冷めていった感じで、顔を見たくない、と言うほどじゃなかったけれど、それでも、気詰まりだったので。

 

それほど多くない自分の荷物をタクシーで運んで、後は注文したベッドが届くのを待ちながら、荷物を片付けた。

 

それから、故郷の両親のところに行き、4日間のんびり過ごした。

近所に住んでいる祖母も会いに来てくれて、一人暮らしを始めたことを報告すると、独り身の私を案じたのか、「ギャンゲット(ダンスホール)には行かないの?パリにもあるでしょう?亡くなったお前のおじいちゃんとはギャンゲットで知り合ったのよ」と今までに何度も聞かされた祖父との馴れ初めをまたまた聞かされる。

母はそんな祖母に向かって「ママ、ギャンゲットなんて大昔の男女の出会いの場よ。今の若い人はそんなところに行かないわ」。そういう母はディスコで父と出会ったそうだ。二人ともその時代の多くの女子が恋人を探しに行く場所で、結婚相手を見つけたのだ。今なら、どこだろう?それに代わる場所は恋愛サイトかしら。

 

パリに戻る日に、父が最寄り駅まで車で送ってくれた。彼と別れて新しい生活を始めたことに対して、それまで何も言わなかった父が、車の中で、「お前はまだ若いんだから」と言ったので、「パパ、私はもうすぐ30歳よ」と言うと、「30歳なんて人生これから、って年齢だよ」だって。

 

地元名物のガレットをお土産用と自分用にいくつか買ってパリに戻った。

 

ヨガ教室で母と同年代の女性アンヌと知り合い、一人暮らしを始めるのでこれから色々モノを揃えないと、と更衣室で話したら、使っていない小型電子レンジがあるからと譲ってくれることに。パリに戻って、アンヌのところまで引き取りに行くことになり、オートリヴ(電気自動車のカーシェアリングサービス)に登録しようと思ったら、何とこのサービス、無くなったのだそう。仕方なくキャリアカート持参で引き取りに行き、お礼にガレットを一箱あげた。

 

後は人に会う予定もなく、最初は一人で過ごせることにホッとしてウキウキとした気分にさえなっていたのに、そのうち何だか気持ちが沈んで来たので、なるべく外に出るようにする。

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観光客がいっぱいのパリの街を歩く。引越しでお金を使い節約モードなので、カフェに入るのは控え、スーパーで買ったミネラルウォーターを持ち歩く、ガレットと一緒に。

 

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セーヌ河岸に降りて、ちょっと腰を下ろしてガレットをつまむ。

 

見回すと、幸せそうなカップルが目につく、若い初々しいカップルから、手を繋いで歩いているおじいちゃんおばあちゃんカップルもいる。

 

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しばらく彼なんていなくてもいいや、と思っていたけれど、やっぱりヴァカンス中、独り身は寂しい。

来年の夏のヴァカンス、ううん、もっとその前に、大晦日までに新しい彼がほしい。

そういえばセーヌにかかるマリー橋は別名“愛の橋”、この下で祈ると愛に関する願いが叶うと聞いたことがある。両思いになれるように、とか恋人との中が続くように、とか。

足を伸ばしてマリー橋まで行って、素敵な彼が現れるように祈ってみよう。